私たちは、誰でも自分自身の経験や価値観に基づいた「枠組み(フレーム)」を通して世界を見ています。
このフレームは無意識に作られるため、私たちはその存在に気づかないまま、思考や行動を制限されていることがあります。
「リフレーミング」は、この無意識のフレームに光を当て、より柔軟で自由な視点を持つためのNLPの代表的なワークです。
リフレーミングの効果
- 視点を変えることで、問題解決の糸口を見つける
- 固定的だった思考パターンを柔軟にする
- ネガティブな感情をポジティブなものに変換する
- 行動を促進するためのモチベーションを高める
1. コンテクスト・リフレーミング: 文脈を変えて、意味合いを変える
コンテキスト・リフレーミングは、ある行動や状況が起こっている「文脈(コンテキスト)」を変えることで、その意味合いを変化させるテクニックです。
例:
- 状況: あなたはプレゼンテーション後、上司から「君の話は長すぎる」とフィードバックを受けました。
- ネガティブな解釈: 「私は要点をまとめることが苦手なんだ…」と落ち込んでしまいます。
- コンテキスト・リフレーミング:
- このフィードバックは、上司が私のプレゼンに興味を持ってくれ、より多くの情報を求めているサインなのかもしれない。
- 限られた時間の中ですべてを伝えきるのは難しい。重要なポイントを絞り込む良い練習になったと思おう。
実践ワーク:
- あなたが最近経験した、ネガティブな感情を抱いた出来事を一つ書き出してください。
- その出来事に対して、どのような「文脈」を当てはめることができるか、いくつか考えてみましょう。
- 新しい文脈によって、その出来事に対する見方や感情はどのように変化しましたか?
2. ミーニング・リフレーミング: 意味づけを変えて、価値観を変える
ミーニング・リフレーミングは、ある行動や状況に対する「意味づけ」を変えることで、その価値観や信念を変化させるテクニックです。
例:
- 状況: あなたは仕事で大きなミスをしてしまい、自信を失っています。
- ネガティブな解釈: 「私はダメな人間だ。もう立ち直れないかもしれない…」と自分を責めてしまいます。
- ミーニング・リフレーミング:
- 失敗は成功へのプロセスの一部。今回の経験から多くを学び、大きく成長することができるチャンスだ。
- 完璧であることよりも、挑戦し続けることの方が大切だ。
実践ワーク:
- あなたが現在抱えている「limiting belief(自分を制限する信念)」を一つ書き出してください。
- その信念に対して、どのような「意味づけ」を与えることができるか、いくつか考えてみましょう。
- 新しい意味づけによって、あなたの感情や行動はどのように変化するでしょうか?
3. 六段階リフレーミング: 問題を引き起こす「パート」と対話する
六段階リフレーミングは、問題を引き起こしている「パート(部分人格)」と対話し、その背後にある目的や意図を理解することで、問題解決を図るテクニックです。
六段階の手順:
- 問題となる行動を特定する: どんな時に、どんな行動をとってしまうのか?
- パートとラポールを形成する: 問題を引き起こす「パート」に名前をつけ、親しみを込めて接する
- パートの肯定的な意図を確認する: パートは、あなたにとってどんな良いことをしようとして、その行動をとっているのか?
- クリエイティブ・パートに新しい選択肢を創出してもらう: パートの肯定的な意図を満たしつつ、もっと良い方法はないか?
- 新しい選択肢をパートに統合する: 新しい行動をイメージし、受け入れられるか確認する
- 生態学的チェックを行う: 新しい行動によって、自分に、そして周囲に、悪影響はないか?
実践ワーク:
- 上記の手順に沿って、あなたが抱えている問題に対して六段階リフレーミングを行ってみましょう。
- パートと対話することで、問題の根源にある欲求や信念が見えてくるかもしれません。
- 新しい選択肢を取り入れることで、問題はどのように解決に向かうでしょうか?
まとめ: リフレーミングは、思考の枠組みを柔軟にする
リフレーミングは、私たちの思考の枠組みを柔軟にし、より自由な視点と行動をもたらすための強力なツールです。今回ご紹介したテクニックを日々の生活に取り入れていくことで、問題解決能力を高め、より豊かな人生を創造していくことができるでしょう。
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