~ あなたの存在を認める、温かいコミュニケーション ~
1. はじめに:ストロークってなんだろう?
私たちは、日々、様々な人とコミュニケーションをとっています。その中で、言葉や態度、表情などを通して、相手を認め、存在を肯定するメッセージを送ったり、受け取ったりしています。交流分析では、このメッセージを「ストローク」と呼びます。
ストロークとは、人との関わりの中で、相手の存在を認めるすべての行為です。
- 言葉:「おはよう」「ありがとう」「がんばったね」
- 態度:笑顔、うなずき、拍手
- 表情:優しい眼差し、喜びの表情
ストロークは、まるで太陽の光☀️のように、私たちの心を温め、成長を促す栄養になります。
2. ストロークの種類:どんなストロークがあるの?
ストロークには、大きく分けて「肯定的なストローク」と「否定的なストローク」の2種類があります。
2-1. 肯定的なストローク:心を温めるメッセージ
肯定的なストロークは、相手に「あなたはOK」「あなたは大切な存在」というメッセージを伝えます。
- 例:「素敵だね」「さすがだね」「助かったよ」「一緒にいて楽しいよ」
肯定的なストロークを受け取ると、
- 自己肯定感UP!
- やる気UP!
- 安心感UP!
2-2. 否定的なストローク:心を傷つけるメッセージ
否定的なストロークは、相手に「あなたはダメ」「あなたは価値がない」というメッセージを伝えます。
- 例:「そんなこともできないの?」「つまらない」「あっちに行って」
否定的なストロークを受け取ると、
- 自己肯定感DOWN…
- やる気DOWN…
- 不安感UP…
2-3. ノンストローク:無視という名のメッセージ
ノンストロークとは、相手を無視したり、存在を認めなかったりする行為です。
- 例:目を合わせない、話しかけても返事をしない
ノンストロークは、否定的なストロークよりも、さらに心を深く傷つけることがあります。
3. ストロークの条件:どんな時に、どんな風に伝える?
ストロークには、「無条件」と「条件付き」の2つの条件があります。
3-1. 無条件のストローク:ありのままを受け入れる
無条件のストロークは、相手の存在そのものを肯定するメッセージです。
- 例:「あなたがいてくれて嬉しい」「いつもありがとう」「そのままのあなたで素敵だよ」
3-2. 条件付きのストローク:特定の行動や結果に対して
条件付きのストロークは、相手の特定の行動や結果に対して送られるメッセージです。
- 例:「テストで100点取ったから偉いね」「仕事で成功したからすごいね」
3-3. ストロークの組み合わせ:4つのパターン
肯定的・否定的 × 無条件・条件付き = 4つのパターン
ストロークの種類 | 説明 | 例 |
無条件の肯定 | ありのままの相手を認め、存在を肯定する | 「生まれてきてくれてありがとう」「一緒にいられて幸せ」 |
条件付きの肯定 | 特定の行動や結果に対して、相手を認め、褒める | 「良い成績を取ってえらいね」「プレゼン、成功してよかったね」 |
無条件の否定 | 相手の存在そのものを否定する | 「お前はダメなやつだ」「生まれてこなければよかったのに」 |
条件付きの否定 | 特定の行動や結果に対して、相手を非難したり、叱ったりする | 「なんで約束を守れないの?」「もっと頑張りなさい」 |
4. ストロークと自己肯定感:心の栄養をたっぷりチャージ!
私たちは、幼い頃から、周りの人から様々なストロークを受け取りながら成長していきます。そして、そのストロークの質や量が、自己肯定感の形成に大きな影響を与えます。
- 肯定的なストロークをたくさん受け取ると、自己肯定感が育ちます。
- 逆に、否定的なストロークやノンストロークばかり受け取ると、自己肯定感が低くなってしまいます。
自己肯定感とは、「自分は大切な存在」「自分は価値のある人間」と感じることです。
自己肯定感が高い人は、
- 自分に自信があり、
- 周囲の人と良好な関係を築きやすく、
- 困難な状況にも立ち向かう力が強いです。
5. ストロークの使い方:温かいコミュニケーションで豊かな人間関係を築く
5-1. 無条件の肯定的ストロークを意識的に増やす
ありのままの相手を認め、存在を肯定する「無条件の肯定的ストローク」を積極的に送るように意識しましょう。
- 例:「おはよう」「今日も一日お疲れ様」「一緒にいられて嬉しいよ」
5-2. 条件付きのストロークは具体的に
相手の行動や成果を褒める時は、具体的に伝えましょう。「すごいね」だけでなく、「〇〇が素晴らしいね」「〇〇のところが特に良かったよ」と伝えることで、相手はより認められたと感じ、自信やモチベーションを高めることができます。
5-3. 否定的なストロークは最小限に
否定的なストロークは、相手の心を傷つけ、自己肯定感を低下させる可能性があります。どうしても必要な場合は、感情的にではなく、冷静に、具体的な行動や改善点に焦点を当てて伝えましょう。
5-4. ノンストロークは避ける
ノンストロークは、相手を不安にさせ、人間関係を悪化させる可能性があります。たとえ言葉で伝えなくても、笑顔やアイコンタクトなどで、相手の存在を認めることを意識しましょう。
5-5. 自分自身にも肯定的なストロークを
私たちは、他人だけでなく、自分自身にもストロークを送ることができます。
- 1日の終わりに、頑張った自分を褒めてあげたり、
- 失敗した時でも、自分を責めるのではなく、「次は頑張ろう」と励ましたり
自分自身に肯定的なストロークを送ることで、自己肯定感を高め、心の安定を保つことができます。
6. まとめ:ストロークは心の栄養
ストロークは、私たち人間にとって、心の栄養です。肯定的なストロークを意識的に送り、受け取ることで、自己肯定感を高め、温かい人間関係を築き、より豊かな人生を創造していくことができます。
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