自立支援サービスの設計とアプローチの提供方法

この単元では、クライアントの自立を支援するための具体的なサービス設計と、各フェーズに合わせたアプローチ方法を学びます。「独自の自立支援カリキュラム作成方法」で設定した学習目標とモジュールを基に、占い・スピリチュアル市場で提供されているサービスの種類を参考に、独自のサービスを設計します。

重要な注意点:倫理と法令遵守

サービス設計・提供にあたっては、倫理を守り、法令を遵守することが不可欠です。クライアントを欺いたり、不安を煽ったりするような行為、高額なサービスを強要する行為、そして法令に違反する行為は絶対にやめましょう。また、医療行為に該当するようなサービス提供も避けなければなりません。常に、クライアントの最善の利益を考え、責任ある行動を心がけましょう。

サービス設計の3つのステップ

  • ステップ1:学習目標とモジュールの確認 「独自の自立支援カリキュラム作成方法」で作成した、各フェーズごとの学習目標とモジュールを確認します。これらが、サービス設計の土台となります。
  • ステップ2:提供するアプローチの具体化 各フェーズの学習目標を達成するために、どのようなアプローチでクライアントを支援していくかを具体的に考えます。例えば、傾聴、アドバイス、情報提供、ワークショップ、 エクササイズなど、具体的な手法を検討します。
  • ステップ3:サービスの分類とネーミング 設計したサービスを、占い・スピリチュアル市場で提供されているサービスの種類(例:占い、鑑定、カウンセリング、ヒーリング、コーチングなど)に分類し、サービス内容を端的に表すネーミングを考えます。

フェーズ別のアプローチとサービス例

ここでは、サクラさんのケースを例に、フェーズ別の具体的なアプローチ方法と、考えられるサービス内容を検討します。

フェーズ1(依存的欲求期):サクラさんの場合

  • **クライアントの状況:**彼への依存、自己肯定感の低さ、占いジプシー、心の即時充足を求めている。
  • *学習目標(ガイド用):**自己肯定感を阻害する要因の特定、自己肯定感を高める行動の実践、新たな趣味やコミュニティへの参加。
  • 提供するアプローチ: 共感的な傾聴、自己肯定感を高めるためのアファメーション作成、小さな成功体験の促し、安心・安全な場の提供、依存対象(元カレ)から意識をそらすための工夫。
  • サービス例:
    • 「復縁可能性鑑定」: タロット、星占い、数秘術などを用いて、復縁の可能性を占います。ただし、結果の断定は避け、あくまで可能性を示すにとどめましょう。
    • 「彼の気持ちリーディング」: 相手の気持ちや状況をリーディングすることで、クライアントの不安を軽減します。ただし、相手のプライバシーに配慮し、踏み込み過ぎたリーディングは避けましょう。
    • 「縁結びヒーリング」: クライアントのエネルギーバランスを整え、復縁を後押しするヒーリングを提供します。ただし、効果を保証するような表現は避けましょう。
    • 「恋愛成就のための〇〇」: パワーストーン、アロマ、おまじないなど、スピリチュアルなアイテムやメソッドを活用したサービスを提供します。ただし、効果を過剰に宣伝したり、高額な商品を売りつけたりする行為は避けましょう。

フェーズ2(気づきと模索期):サクラさんの場合

  • クライアントの状況: 依存対象(元カレ)への執着は依然として強いものの、心のどこかで「このままでいいのだろうか?」という疑問が芽生え始めている。自分自身と向き合う必要性を感じつつも、何から始めたら良いのか分からず、具体的な行動には移せていない。漠然とした不安感や生きづらさを抱えている。
  • 学習目標(ガイド用): 現状の課題の明確化、自己理解の入り口に触れる、依存心の自覚、変化の可能性への気づき。
  • 提供するアプローチ: 傾聴を中心としたセッション、現状の課題や悩みに対する共感、安心・安全な場の提供、自己理解を深めるための簡単な質問、変化の可能性を示唆する。
  • サービス例: 「自己発見セッション」「お悩み相談セッション」、「今のあなたに必要なメッセージをお伝えします」、「心のモヤモヤ解消セッション」、「現状打破のためのヒント」

フェーズ3(自己変容期):サクラさんの場合

  • クライアントの状況: 元カレへの執着は薄れつつあり、自分自身を見つめ直す余裕が出てきた。自分を変えたい、成長したいという意欲が芽生え、新しいスキルや知識を習得することに意欲的になっている。様々な可能性を探り、行動範囲を広げたいと考えている。
  • 学習目標(ガイド用): 自己肯定感の向上、自己理解のスキル獲得・知識の習得、行動範囲の拡大。
  • **提供するアプローチ:**ワークショップ形式で、自己肯定感を高めるワーク、インナーチャイルドを癒すワーク、人生脚本を書き換えるワークなどを提供するオンラインワークショップ形式。
  • **サービス例:「**自己肯定感UPオンライン講座」、「インナーチャイルドヒーリングワークショップ」、「人生脚本書き換えプログラム」

フェーズ4(自己実現期):サクラさんの場合

  • クライアントの状況: 自己肯定感が高まり、精神的に安定。自分自身の力で人生を切り開いていこうという主体性が芽生え、他者への貢献意欲も高まっている。「自分の最良のカウンセラーは自分」という状態に近づきつつある。在宅オンラインの傾聴サービスを実践したいと考えている。
  • 学習目標(ガイド用): 在宅オンライン傾聴サービスの質の向上、顧客満足度の向上、サービス提供を通しての自己成長、更なる貢献意欲の醸成。
  • 提供するアプローチ: ロールプレイングセッション、模擬セッション、グループセッション、ケーススタディなど、実践的なトレーニングを提供。
    • ロープレを通して、傾聴スキル、共感力、質問力などを向上させる。
    • 顧客満足度を高めるためのコミュニケーションスキル、サービス提供方法を学ぶ。
    • 成功事例・失敗事例の共有を通して、実践的な学びを深める。
  • サービス例: 「傾聴スキル実践講座」、「ロールプレイングセッション」、「グループセッション」、「ケーススタディ分析」、「成功事例共有会」

フェーズ5(統合期):サクラさんの場合

  • クライアントの状況: LSHラーニングを実践し、他者への傾聴や共感を通じて、自分自身の成長も実感。話し相手・傾聴サービスの提供を通して、経済的自立も実現しつつある。より多くの人に貢献し、社会との繋がりを深めたいと考えている。
  • 学習目標(ガイド用): 自立支援サービスの提供を通して社会貢献、コミュニティ形成、自己成長の継続。
  • 提供するアプローチ: コミュニティ形成支援、情報発信サポート、コラボレーション企画、イベント開催サポートなど。クライアントが主体的に活動できるよう、後方支援に徹する。
  • サービス例: 「コミュニティ運営サポート」、「情報発信コンサルティング」、「コラボレーション企画立案」、「イベント開催サポート」、「仲間と繋がる交流会」

サービス設計のポイント

  • クライアントのニーズに合致したサービス設計
  • LSHラーニングに基づいた内容
  • 各フェーズの学習目標との整合性
  • 具体的な行動変容を促すための仕掛け
  • 継続利用を促進するための工夫

この単元では、フェーズ別の学習目標に基づいたサービス設計とアプローチ方法について学びました。次の単元では、設計したサービスを具体的にどのように形にしていくのか、サービスページの作成、そして販売戦略について学んでいきます。

サービス設計に関してさらに具体的なアドバイスや、効果的なサービス設計の事例を知りたい場合は、iDeAプログラムのトレーナーに相談してみましょう。

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